三徳山三佛寺 投入堂。2007/09/18 23:59:59

nageiredo

(投入堂)

国宝の投入堂です。今回の鳥取ツアーの第一の目的でした。

平日の午前中、それもちょっと早めの時間だったので、あまり混んでない状態で登下山することができた。すれ違うために待ったところは数えるほどで、ストレスにはならなかった。入山届は 5 グループ目くらいだったと思う。

高低差 200m、全長約 700m の行程はほぼ自然そのままの斜面やゴツい岩などで起伏に富み、非常に過酷な道のり。山岳信仰の地らしく、いわゆる整備は最小限に留められている。事前にネットで相当過酷との情報を得ていたが、想像以上のものだった。かずら坂、くさり坂、牛の背馬の背などの難所を克服し、投入堂を間近に見るところまで辿りつくにはほぼ 1 時間を要した。ところどころでヘコたれて休むヨメにペースを合わせつつ、帰りも約 1 時間。

それでも行って見る価値はありますよ。実際に見てみると、想像を絶するその在り方と「どうやって建てたのだろう?」という疑問が頭の中を占領する。足場をうまく組めば建てられるんでしょうか?

入山には登山靴とまでは言わないもののしっかりとした靴底の運動靴 (自分たちのように最初から藁草履を買うと決めてサンダルで行っても大丈夫。)、飲料水 (両手が自由になるように持って行けること。二人でちょうど 1ℓ を飲み干した。) が必須。着替え (必ず汚れます。) と手袋はあったほうが無難。

ここで投入堂の背景を。
修験道の開祖、 役小角 えんのおづぬ がその法力でもって建物ごと平地から投げ入れたという伝承が語り継がれています。様式上、平安時代後期の建造といわれていたが、調査研究の結果、平安時代後期に当たる 11 世紀後半に伐採された木材が使用されていることが判明する。そのことから建造時期もほぼ同じ頃と推定され、様式からの推測と合致。706 年に亡くなったとされる役小角が投入れることは不可能である。

日本建築史上他に例を見ない特異な建造物であるとともに、現存する神社本殿形式の建築物では日本最古級である。

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昨日の大雨から投入堂参拝は半ばあきらめモードだったが、朝食のとき仲居さんがどこからか情報を聞きつけて、「今日の天気なら登れそう」と教えてくれた。俄然気合いが乗ってくる。

本堂横の登山事務所にはほぼ 9:00am に到着。一通り説明を受け、一発でダメ出しされたサンダルから藁草履 (\500) に履き替え、たすきをかけていざ出発。入山届は 9:09am、戻ってきたのは 11:20am 頃だった。どうしても投入堂に話の中心が行きがちだが文殊堂、地蔵堂の回廊も一見の価値あり。

昼食は「輪光院」で精進料理。予約が必要なはずだがダメ元で聞いてみると、軽く断られた後、「30 分ほど待ってくれれば用意します」と言ってくれたので、待つことに。案内されたところは玄関すぐ横の休憩スペースのような場所だったが、次に予約なしで来た人たちは容赦なく断られていたので、ラッキーだった。

駐車場で着替えはしたが、しこたまかいた汗を流そうと三朝に戻って「依山楼 岩崎」へ。1,500 円と立ち寄り湯としては高価だが、三朝一番の老舗なので入ることにする。その後は「河原の湯」も覗いてみたが先客があったので、今回は見送って共同浴場の「株湯」へ。

3:00pm 前だがチェックインさせてくれるだろうとつまみを仕入れてから今夜の宿「旅館 大橋」へ。